パート4

いぬの吠える行動を褒めながら改善する
いぬの吠える行動は怖い、嫌だ、嬉しい、楽しいなど感情がからむ情動行動の場合が多いのですが、その感情はどこから沸き起こってくるのでしょう。
◇脳のはたらきと感情との関係
動物の行動は脳の働きによって決まります。感情を司っているのも脳、いろいろなことを学習できるのも脳です。さて「なんちゃって脳科学」のお話をしましょう。

■脳の機能(個性について)
動物の脳は外部からのいろいろな刺激によって反応して様々な行動と結びつけています。これは親からの遺伝により構成された脳に生後の生活環境のあらゆる刺激にさらされて作り上げられています。いぬにもそれぞれ個性があるのは生まれ出る時に親やそれ以前からの遺伝要素が個によって違うからです。この違いを血統といいます。さらにその後いろいろな家庭環境の中で育っていく過程でも、さらされる刺激が様々であることから脳の構成要素もそれぞれに違うというわけです。
■脳の機能(動物の学習)
動物の脳は動物種によって特徴があり、狩りをする肉食動物とその肉食動物から身を守って生きていく草食動物では生き抜いていく過程が違うことから脳の機能もそれぞれに違います。狩りをして生きていく肉食動物の脳は子どものころから追いかけっこや喧嘩ごっこなど将来身につけていくべき行動が頻繁です。その反面草食動物では集団で急斜面や足元の悪い場所での追いかけっこや走るという行動が頻繁です。このように子どもの頃に起こす行動は、必ず成長したときに必要な行動につながっていくため、繰り返し繰り返し兄弟など仲間同士で遊びながら学習を進めていきます。
■脳の機能(いぬの習性)
いぬは狩りをする肉食動物に属します。いぬは効率よく獲物を得るために仲間とともに行動し、緻密な戦略を練り獲物を仕留めます。いぬは元来仲間を必要とし、仲間ととも平和に共存する方法や仲間とともに楽しむための方法、そして獲物を追いかけ仕留める方法が生まれ持ってより備わっています。


■脳の機能(いぬの学習)
いぬは成長する段階でさまざまな関連付けが起こり、学習が進み行動を起こしていきます。この成長段階では非常に遊びが重要な項目となります。私たちも成長していく段階で仲間意識を構築し、コミュニケーション方法を見つけて、信頼できる、もしくはできないということを判断しながら行動が定着してきます。この段階で言葉を使うことによりスムーズなコミュニケーションを図ることができるのですが、いぬはコミュニケーションを図る時に動作を使います。こいぬの時から人との生活の中にまみれ、人を仲間として捉え、動作をつぶさに観察し「嬉しい、楽しい」というポジティヴな感情と「怖い、嫌だ」というネガティブな感情を人の動作に合わせて発現していきます。
■いぬが安心できる環境を(いぬの習性)
いぬは感情豊かな動物であり、いぬの行動はその感情の現れです。自身の身を守らなければならない不安で緊張のある状態だと、常に周囲に気を配り少しの刺激でも反応してしまいます。大切なことはいぬがリラックスしていられる環境を提供することであり、最も重要なことは飼い主とのコミュニケーションを向上させることにあります。
◇いぬと飼い主家族との信頼のある関係性を向上させるをご覧ください。


◇いぬの感情をコントロール
いぬが吠えるということには、必ず理由があります。欲求や要求で吠える場合もあれば、恐怖や警戒で吠える場合もあります。前述と後述では対応の方法が違うものです。感情をコントロールするには飼い主といぬとの絆の向上が欠かせません。飼い主の側は「安全で安心できる場所」であることを教えてあげましょう。
■いぬが欲求や要求で吠える場合
この場合は、対象者は飼い主である場合がほとんどですので、いぬに関われない、かまっていられないことを知らせる必要があります。よくある方法が無視という方法であり、放っておくことになりますが、効果的でない場合もあります。基本的な対処法はいぬに「あきらめる」「我慢する」ことを教えることです。なんかいぬにそんなこと教えるのは可哀想と思うかもしれませんが、いぬのすべての欲求や要求に応えることはできませんし、我慢してもらうことは大事なことです。そのためには日頃からコミュニケーションをはかりいぬに「満足」を感じる生活を送ることです。あと一つ方法があります。それは叱ることです。「いまはかまってる暇はない!」とキッパリと叱ることです。叱っても逆効果で興奮してしまうという方は、いぬとのコミュニケーションが上手にとれていない証拠になりますので、「信頼ある関係性を向上させる」項目をやってみましょう。

■いぬが恐怖や警戒で吠える場合
多くのいぬは刺激に対しての反応性は高いものです。状況によっては興奮性も高くなっていることがあり、止めさせるにはかなり骨が折れます。恐怖や警戒はいぬの感情行動と考えます。感情行動は日々生活をしている環境や飼い主の接し方などが影響しているもので、飼い主の元にいれば安心できるという状況を作ってあげることが大切です。
■いぬがなにかを追いかけて吠える場合
これは基本的にいぬの本能行動である「捕食性行動」であり、いぬの習性なのです。この行動は5、6歳程度の子どもの行動に似ていますが、これは好奇心が勝り危険察知をする能力がまだ未成熟な状態なのです。人は成長すると危険察知能力が高まり、好奇心による行動を抑制できるようになります。いぬはどうかというと、いぬが成長しても人のように好奇心を抑制できるようにはなりません。いぬが自身で好奇心を抑制できるようにするには、日頃からコミュニケーションを高めるための教育が必要になります。




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今回でこのテーマについては完結となります。
みなさま、ありがとうございました。
また、新たなテーマでお送りいたします。
Global.plusWanのこにたんでした。
