いぬの吠える問題は改善できるか②

パート2

いぬの吠える問題を改善するために

いぬは吠える動物であり仕方ないことだと思わないでください。いぬの吠える行動は、放置しておくとエスカレートしていきます。できるだけ吠え始めた早い段階で何らかの対処的なことをするようにしましょう。

◇いぬが吠えたら早い段階で止めることが重要です。

①いぬが吠え始めたら早い段階で止める必要がある

いぬは常習性が高いため「吠えるのを止める」ことができれば、今後吠えることがエスカレートする可能性を防ぐことができます。

②叱って吠えるのを止めさせること

いぬの吠えを「叱ること」で止めさせることも悪い方法ではありません。「叱ること=体罰」ではいけません。かといって、優しく叱る(たしなめる)ことも効果はありません。「叱る=行動を止める」ことができなければなんの意味もないのです。

③いぬの吠えを止めさせる時に反抗する場合

いぬが吠えている時に止めさせようとした際に「う~」と反抗する態度をしたら、止めさせる方法を見直す必要があります。この場合「転嫁性の攻撃性」を引き起こしてしまうことがあるからです。

④楽しく吠えるのを止めさせる

いぬが吠える対象よりも飼い主のそばが「楽しい」と意識付ける(関連付ける)ことができれば、将来的に「いぬの吠え」を軽減させることができます。いぬと飼い主の関係性を向上させていくプログラムを実施することをお勧めします。、続けることを「叱る」やおもちゃなどを見せて「いぬを呼ぶ」などして止めるようにしましょう。吠え続ける行動を止める(遮断する)ことが重要です。「そんなこと言っても止められないから困っている」という声が聞こえてきそうですが。

 いぬは常習性が強い動物ですので、吠える行動を放置しておくとどんどんエスカレートしてしまいます。散歩中に何らかの刺激(いぬと出会うなど)で吠えてしまったら別の方向に強引にでも行く、抱き上げるなど吠えることを止めるようにしましょう。

ただし、このような方法は根本的な改善にはつながらず、対症療法的な方法に過ぎないのです。

◇いぬと飼い主家族との信頼のある関係性を向上させる

「いぬが吠えたら叱ればいい」と思っているのであれば、間違いです。もともと「言うことをあまりきかない」のであれば、叱ることで改善するはずはありませんし、大きなストレスをかけて行動を止めることは、継続的にするべきではありません。最初に吠える行動を「叱る」などして止めましょうと書きましたが、一時的に止めることができればそれも一つの方法だということです。生活全般の中において、落ち着いたいぬに育てることができれば、吠えるきっかけを少なくすることができます。

①日頃から呼び戻しの練習をする

いぬとの関係性を向上させていくための方法として最も簡単で、日常的に実施することができる方法です。
○フードを前もって準備しておき、リビングなど室内でいぬをフリーにしている時に、いぬを呼び来たらフードを一粒与えてから褒め言葉を言いながら頭などを撫でましょう。
○この方法はペアで対面である程度離れます。いぬにはリードをつけてホールド役の人のところまでいぬを連れていきリードを渡します、少し離れていぬを呼び来たらフードを一粒与えてから褒め言葉を言いながら頭などを撫でます。

②短い時間でも1日3回以上お散歩に行く

いぬとのお散歩はいぬにリードをつけて飼い主と共に行動するという関係性を向上するにはとても良い方法となります。ただし、なんとなくお散歩に出てはいけません。ポイントは「歩く、止まる、名前、ほめる」です。

③一緒におもちゃで遊ぶ

いぬはおもちゃやボールなどで遊ぶのが大好きですが、一人遊びが好きなわけではありません。飼い主といっしょに遊びたいと思っています。その証拠にスリッパや洗濯物を咥えて走ったりしませんか。いぬといっしょになって投げたり引っ張りっこしたりして遊びましょう。

※物欲が強く所有性を示すいぬにはお勧めできません。

④「足トンネル」という方法を知ってますか

この方法はいぬとのコミュニケーションを図るうえで有効で、いぬも喜んで楽しそうにやってくれます。まず床にお尻をつけて足を投げ出し、「く」の字を寝かしたように足で山をつくるとその下がトンネルのようになります。そこをフードで誘導していぬを潜らせます。トンネルを通り越したらフードを与え褒め言葉を言いながら頭を撫でましょう。

⑤「オスワリ」や「フセ」の指示を聞く練習をする

いぬには飼い主から発せられる指示を楽しく聞くことを教えましょう。いわゆるトレーニングですが、ポイントはいぬが楽しくまるで飼い主と遊んでいるようにオスワリやフセなどの指示をちゃんと聞いてくれるように教えていきましょう。

◇いぬのストレスを考えよう

いぬの吠える問題が簡単に改善できないのは、いぬのこころの問題でもあるからです。いぬの「吠え」は日々の生活でのいろんな刺激に誘発されて「うれしい」「楽しい」「怖い」などのこころの動きに「興奮」という衝動が引き起こされて「吠える」という行動が起こるのです。

○「興奮」はいぬの性格が大きく影響する

 どんないぬでも興奮を引き起こす刺激はあるでしょうし、逆にどんな刺激でもいぬが興奮するわけでもないでしょう。これはいぬの性格であったり、生活の中で覚えた学習であったりします。どちらにせよ衝動行動を抑え込もうとすることはできません。

○日頃から落ち着いたいぬに育てる

 いぬの興奮状態は思わぬ事故につながることもあるため、日頃から落ち着いた生活をいぬとともに送るようにこころがけることが大切です。落ち着いたいぬに育てることで、飼い主との関係性も向上し、吠えることが少なくなる傾向にあります。

投稿者: globalpluswan

高校を卒業後、民間の警察犬訓練所に見習い訓練士として入所。その後独立し、犬の繁殖と家庭犬のしつけトレーニングを行う。1994年にテリーライアン女史に出会うことにより、理論的なしつけトレーニングの重要性を痛感し、ボジティヴレインフォースメント(陽性強化すなわち正の強化による学習)によるトレーニング法を中心としたいぬの教育を実施し、北陸(福井、石川、富山)を中心に動物病院、ペットショップなどで社会化を中心とした生活マナー教室を定期的に開催する傍ら、ペットの専門学校での教務全般に関わりながら、学生にいぬの教育に関する講義を行っている。また、動物愛護活動にも行政と連携を図りながら活動している。そして、インターズーから出版されている「新版犬のしつけ学」の著者でもある。 ・JAHA(公益社団法人動物病院協会)認定家庭犬しつけインストラクター ・一般社団法人ふくい動物愛護管理支援センター協会元代表理事

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